建築基準法以外の独自の地震対策、他社のすまいより高さが平均24~40センチ低い、しかし実際は桁表しにより高い天井高になる、柱が短い程重心が低くなるので倒れにくい、耐震壁がより丈夫になる。すべて柱・桁の大きさが12センチ以上を使用する、当然大きい物の方が丈夫。我が社は真壁構造でボード類を中に切り込む、大壁構造は面材を柱にビス打ちしているため、揺れでいったんビスが抜けたり、ビス穴が緩むと面材は外れ本体が崩壊する、真壁工法は柱間に面材を切り込むために、面材そのものが壊れない限り本体の崩壊はあり得ない、我が社はこのボード類をウレタン接着剤とビスで止めているのです、ほとんどの会社はビスのみで止めています。1・2階床は厚みが4.8センチ(3,3+1,5)のパネル状になったものを土台や桁に直接ウレタンボンドとビス・釘で止めているのです、これは水平の応力に対応するためです(一般木造住宅は根太を使用する)。2階屋根は80~100%が我が社独自のサンドイッチパネル厚5,5センチの化粧パネルをウレタン接着剤とビスで止めている、これも水平の応力は抜群に強い。構造材の補強金物に羽子板ボルトは使わない(一般木造住宅は羽子板ボルトを使用している、接線方向で引っ張り強度の面積が小さい、揺れですぐに食い込むし構造材が痩せるとボルトが緩む)手間はかかるがカンザシボルトで繊維方向で引っ張っる工法、羽子板ボルトと強度が2.5~3倍違う。横架材の仕口はV型の蟻を施工(まず他社には施工できない、熟練工が必要なのです)、日田の林業試験場で実験した結果、通常の蟻と比べて倍の強度が出た。大分大学では耐力壁を持ち込み、耐力試験を行い耐力認定書を受けている、1枚の耐力パネルが震度6に耐えられて、崩壊までにかなりの時間があるというパネル、崩壊まで時間があれば逃げることが出来るということです、この我が社独自の耐力パネルを4箇所以上施工する。これらは全て建築基準法以外に施工しているのです、だからすごい強度のすまいになるのです。ある日、大工社員の皆に震度7の地震が来ても崩壊しないと思う人は挙手と云ったら全員がすぐに手を挙げた、そして30年の崩壊保証を付けると云っても誰一人の抵抗はなかった、皆自分たちがやっている強度対策に自信をもっているからです、そして最近は制震金物を4箇所以上入れているのです。仮に地割れが起きて横倒しになっても住まいが潰れることはないのです、これが我が社のすまいです。
投稿者アーカイブ: 藤丸直行
正月早々能登半島を襲った地震、家屋が倒壊して潰れている映像をよく見る、正月に人が集まっているその時に起きた地震で多くの命が失われているのは本当に苦しい思いです、特に木造住宅の1階部分が崩壊して人がなくなったことは残念でたまらない。昔の土壁の家は筋交いが入っていない、その代わりに免震構造になっているのですが、度を越す揺れには対処できない、それだけ大きな揺れが襲ったのです。我が社も古民家リノベーション工事を行っているが、古民家がどんな揺れでも潰れないための補強工事が1番大変なのです、古民家は柱建て構造になっているため耐震構造にするには、まず足元の基礎工事が重要なのです、今ある家を一度宙に持ち上げなければ基礎工事や土台を敷設することはできないからです。昔の家は重たいし足元が腐朽やシロアリ被害にあっているところが必ず何ヵ所もあるのです。基礎工事もしないで耐震金物だけ入れても何も効果がない、第一に金物がしっかり取り付けられないところがあるし、腐れや虫被害(目に見えないところで起きている)でビスが効かない場所も数ある、崩壊は一番弱いところからはじまるのです、我が社は耐震金物だけの工事は責任が持てないから余程の事でなければしない、補強工事はバランスよく行わなければならない、一階が潰れているのは2階が重たいこともあるが、揺れによって柱が折れるから潰れる、柱が折れないようにするには、まず横揺れに対処できる方法をとること、そのあとに縦揺れで柱等が抜けないように対処するのです。現実は補強工事を現実にやった人しか解らないのです、先ず現物調査をしなければならない、狭い床下に潜って隅々まで調査(冬)する、構造材の掛け方や大きさが適正かを見るために天井裏も見る、そして補強工事を行う価値があるか決めるのです、価値があると解れば概算見積を提出して、それで行うとなれば正式に図面を起こし積算見積をして契約を結ぶのです、そのあと工程等打ち合わせをして着工するのです。とにかく古民家の安心できる補強工事は新築工事の倍以上手間がかかるし時間もかかる、経験したことのない人には絶対に出来ない仕事です。120~200年経った、寺・寺の庫裏・古民家等の補強を含めたリノベーション工事多くさせて戴いた経験から。
木材の自然乾燥は現在皆無に等しい、今は人工乾燥が当たり30~40年前は良材に関しては全て自然乾燥であったが、構造材は殆どグリーン材(生木)でした、構造材等の人工乾燥は20年前後しか経っていない。自然乾燥と人工乾燥の違いは、自然乾燥は木材を痛めることなく自然に乾燥するので、色艶がよく、香りがよく、靭性があり強度があり、防虫や腐朽に強く長持ちします、欠点は木材に割れやねじれ・曲がりが起こる、時間が掛かる(杉構造材で2~3年)こと、それに自然乾燥はただ干すだけで直接お金はかからないけど広い場所が必要になります。人工乾燥は重油や電気を使って乾燥するので短日(杉の構造材でも2週間ぐらい)で使用が可能で,乾燥機を据えるだけの場所があれば良い。欠点は初期投機に費用が掛かる(20,000円/㎥程度)、色艶が悪く枯れた色になる、香りは木酢液のような焦げた匂いがする、靭性や強度が落ち脆い、外観は割れが見えにくいが木材の中割れが発生する、水が中に一旦入ると出にくくなりすぐに腐朽する、短時間で人口的に乾燥(1㎥当たり重油が18リットル必要)させるために無理をするからです、しかし一般の住宅は構造材が殆ど隠れて見えないから人工乾燥材で十分なのです。我が社は自然乾燥に拘るのは構造材が表しなのです、どうせ見せるのであれば本当に自然で美しい丈夫なものを見せたい、そんな思いがあるからです、時間はかかるが地球環境・自然環境には最良で、住まい手の健康面では調湿作用があり、消臭・脱菌の効果がありこれも最良の選択なのです。手加工をする上でも自然乾燥材と人工乾燥材ではノミ・鋸・鉋切れに雲泥の差があります、本当に安心して住めるのは丈夫な自然乾燥のすまいになります。世代は交代したけど今後も拘った良い物を提供してもらいたい。
私が好きな言葉に『素朴』『平凡』がある、庶民的で平和なイメージがあるからです、この言葉の中には競争心もなく犯罪もあり得ないそんな文字、家族がどうあってほしいと言われたら1番に素朴でいい、平凡に暮らせたらと願う。昨今のように戦争やいがみ合いがあちこちであっている、戦争は勝っても負けても悲惨な足跡が残るし、幸せと云う言葉から離脱してしまう、特に食べ物や水がなくなることが多い、世界には貧困で食べ物も手に入らない人は沢山いる、今の日本はお金さえあれば何でも手に入る世の中、我が家も勿体ないと思うことがある、どんな食べ物も人が一生懸命に作ったもの、食べかけたり、腐らせたりして捨ててしまうことは言語道断勿体ない、孫の葵は食べ物は好き嫌いなくなんでも食べる、良く食べるから近頃一寸太った(笑い。年末年始のように病人(インフルエンザ)がいるだけで家の中が暗かったが今は毎日笑い有り・食欲有りです。釣ったばかりの魚を刺身にしたり、焼いたり・天ぷらにしたり又取りたての無農薬・化学肥料使ってない野菜で料理が並んでいる、うちは何時も豪勢な食卓と昔出戻り娘は云っている(笑)。素朴で平穏な家族に感謝しているし、何時までも続いて欲しいと願う。
私は54年前に交通事故に遭い腕が曲がり、水平より上がらない後遺症があるが、ある日同じような症状な人に毎日元に戻るような運動をしていれば必ず良くなるという、その人が何十年も障害があったが良くなったと聞き、1年前より毎朝5時半前後起床、1~1,5時間リハビリを欠かさず続けてきた、昼間も暇を見てはリハビリしている、その結果腕の曲がりは大分真っ直ぐなったが、腕は相変わらず上がらない、少しは筋肉がついてきたようにある、あと2年程続けてみようと思っている、なんでも効果が出るのは3年先だから続ける。なんでも続けて行くと必ず良い子があるのです、勿論辛い・苦しい時もあるがこの世に『生』を受けた以上何かしたい、それも人や社会のためになるもの残すことが出来れば最高、そう思ってすまいづくりもやってきた、一時ハウスメーカーの下請けもやった、利益はあるが思い出がない、木造住宅の下請けも随分建てた、ある地域ビルダーの下請けをしていた頃、お施主様と深くかかわらないように言われていたが、元請けの会社に黙って1年の自主点検を行った勿論無料、当時の構造材は未乾燥材が当たり前でした、だから1年経つとチリ切れやクロス壁に皺が入ったりいろんな瑕疵が表れるからです。自分が一生懸命に造ったすまい特に木造は愛着がある、下請け・元請けは関係なし、そんな木造住宅も50年以上関わってきた、トップを譲ったが大工としてもっと良い構造やアイデアはないかと毎日試案している昨今です。