住宅の補強金物

古い木造の建物には補強金物はなく和釘(手打ち釘)だけでしたが、構造材が今と違って強度のある材を使用した木組で免震構造にしている。法隆寺のように1400年の歴史がある木造世界最古の建物は明らかに材が違うのです、今の構造材は杉・檜(檜の構造材もあるが高価で量が出ない)そして外材の米松、あとは全て集成材(エンジニアウッド)になります、普通の木造住宅は主流が20~30年前から杉材(県産材)に変わる、荷重が掛かる部分は集成材を使っているのです、荷重が掛かる部分に何故無垢材を使わないのは、無垢材は同じ大きさでも全て強度が違うし、未乾燥材の上バと下バを間違って使えば大変なことになるからです、つまり殆どがプレッカット(機械化)故に材をを選別するのも合理化になって、材を見切れないからです、だから荷重が掛かる材は一定している集成材を使うのです。我が社のように荷重が掛かる大きい材でも、杉無垢材を使うのはそれなりの理由があるからです、先ず熟練工がいることです、そして調湿効果(集成材はない)や香り・靭性・たった一つしかない美しさ、それらは何処の産地でも殆ど効果は同じですが、強度になるとさすがに差が出る、だから荷重が掛かる部材は厳選しているのです。この適材適所の杉材でも檜や地松と比べれば強度が落ちるし硬さが違う、杉材の仕口(材がT型に接合する部分)や継ぎ手は古民家のような込み栓(木の釘)打ちでは柔らかいから弱い、横揺れで緩んでしまう、だから基準法では仕口や継ぎ手その他の補強金物を施す様義務付けられているのです。我が社の補強金物は丸通し柱(末口240)や太通し柱(210以上)には高耐力ボルト16㎜(通常は12mのユニクロかクロームメッキ)を使用している、隅の通し柱や外回りの継ぎ手には16㎜のステンレスボルト(通常は12㎜ユニクロかクロームメッキ)を使っている、それも表し材の中に入れて見えなくしている。選び抜かれた構造材にバランスの取れた金物を使うことでより丈夫になるし耐久性も増してくるのです。国産材と輸入材では金物の腐食が全然違う、Z金物(適合金物)を杉やヒノキに使っても腐食はないが輸入材では1年でZメッキ金物でも錆びている、特に輸入合板は金物がすぐに錆びる、古民家での釘を取って見ても木材の中に入っている部分は錆ていない、湿気や水分に接する部分は錆て朽ちているところはあるが、材の中では100年以上たっていても殆どさびていない。住宅に補強金物を使う場合は空気(空気の中には湿気がある、湿気は小雨の300万分の一)に触れないようにした方が良いのです、耐久が必要なところの金物は湿気対策が必要になります。我が社はこうした湿気対策も考慮した施工をしているのです。

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