カテゴリーアーカイブ: ちょこちょこ独り言

20年頃前ある日突然御施主様達が自ら我が社のファンクラブを立ち上げた、毎年御施主様とソフトボール大会をしていたので、ファンクラブの人達はフジマルファンズと書いたTシャツまで作っていたので本当にビックリした、当時は現役バリバリの時で、技術改革・後継者育成でまともにその日のうちに家に帰ることはなかった、専門誌は読みあせるし、住まいづくりの勉強会や講演会等各県に相当行った、決められたことを数えたら年間400以上あった、そんな中でのファンクラブ、勿論嬉しいが責任感はもっと増してきた、ある年杉乃井ホテルでの新年会では、御施主様からステージに上がってと云われ社員が全員ステージに上がり、緞帳で仕切られ「絶対に良いと云うまでまで覗かないでください」、そして緞帳が開き、目の前に手づくりの超でっかいケーキを囲み御施主様が全員綺麗に座っていた、我が社に対して日頃の感謝の気持ちを云われ、そのケーキを囲み全員(60名ぐらい)で記念写真を撮った、その時私が初めて真ん中に入たのです、(社員にはこれからは若者の時代、何時も真ん中にいなさいと言ってきた)、そのあと全員でケーキを御馳走になった、事もあろうにその貴重な写真はパソコンのデーターが壊れてしまって亡くなった、そうしたパフォーマンスを御施主様から毎年頂いた、当然今でも交流はしています。嬉しい思い出も沢山あるが、失敗やうまくいかなかった現場の方が強く印象に残っている、前回の雨漏りのような時は、大きな台風が来るたびに待機をして、住て手の方に電話を入れていたし電話番もしていた(今も継続している)、事が起きれば梯子など積んで出動の準備をしていたのです、どんな時間でもどんな暴風でも必ず現場に急行した、ある時は暴風で仮設のトイレが倒れたと電話があり急行する、ある時はシートが剥がれたり、ある時は暴風の中真夜中に8人がかりで漏水の原因を調査した、ある時は注意はしていたが社員が屋根に上がり滑り落ちて鎖骨を折って入院、この時ばかりは大反省、2度とあってはならない、こうした事象があるから今の工法が生まれた(今の瓦屋根はたとえ瓦が全部なくなっても雨漏りしない我が社独自の工法)、暴風の中我が社の車だけが走っていたように思う、うまくいった現場は当然沢山あったが、当時はなにをするにも改革や反省でガムシャラでした、教育会館ですまいづくり講演会もしたが一人も来なかった、何回かチラシを入れて初めて一人来たのを鮮明に覚えている、自社だけの後援会は長くは続かなかった、色んな事にチャレンジしてみた。何をするにもファンファンクラブは会社の支えであるし、社員はこの絆を大切にしてもらいたい。

雨漏り

殆どが大壁構造の中、我が社の住まいは基本が真壁構造(一般の柱が見えている)である、柱が見えることは世界に一つしかない木目が見え飽きが来なくて安らぎがある、休むという字は人が木に寄り添うとかく、真壁構法の弱点は手作業になり手間がかかる、大壁構造は機械化できるから安く造れる。真壁構法はおちょこ一杯の水でも染みが出来るから雨漏りが解る、30年前までは我が社もビニールクロスを貼っていた、そのクロスの天井に袋が出来たということで見に行った、見ると大きな袋が出来ているのです、御施主様の了解で切り込みを入れた、何と水がしたたり落ちてきたのです、直ぐに雑巾バケツを用意したがなんと2杯分以上の水が出てきたのです、原因はベランダ(シート防水)で動物を飼っていて動物がシート食い破り、そこから雨水が入ってクロスの天井に袋が出来たのです、バケツ2杯の水でも漏らないのには驚いた、我が家も43年前に建てた住まいで台風の時にポツンというおとがするので屋根裏に上がってみると天井裏がかなり濡れていたがクロス貼りなので室内には雨漏りの後がない。大壁構造で外部アルミサッシの入隅にビニールの漏水防止を殆ど施工しているが、(アルミサッシの4隅は薄い防水パッキンを挟んでビス止めしている、地震や劣化で緩み必ず漏水する、場合によっては1年で漏ることもある、樹脂サッシは溶着している)これって漏水しても表には出ない、外に出れば良いけど壁の中に必ず落ちるのです、壁の中は充填断熱そしてボードがありクロス仕上げになっています、天井と違い壁だからすぐに漏水は落ちて目に見えるところには出てこないのです、改装工事も手掛けているので雨漏りの跡が解る、我が社にもサッシメーカーから勧められたが、邪道なやり方を拒んだ、あくまで水染みが出来たら原因を調べて手直しをするのです、古民家はなぜ100年も200年も永く持ったのか、原因は真壁構造でこうした雨漏りの跡が即わかるから早く対処できたからのです、木造の住まいは見えないところに雨漏りをさせてはいけないのです、我が社の周りに立て干し板は、濡れても直ぐに水が下に落ちて乾くから10年雨ざらかしにしても腐らない、(紫外線や風による劣化は1年に0.5mm程度ある)。大壁構法の住まいづくりは漏水していても解らないからすまい手つくり手が安心していられる・・・これって?

ある御施主様との思いで

27年前に建てた一部店舗付きの2階建てすまいは、ご夫妻2人の要望で広い屋上バルコニーがついている、当初出たてのFRP防水仕上げ、1階の外壁が今と同じ杉板張り、2階をモルタル塗りグラスト吹付仕上(今はジョリパット塗り仕上げ)、内部の床板や階段は200年以上経った高級木曾檜を使用、(今でもすごく美しい)壁は珪藻土を塗っている。後継者育成の中、若者(4名)中心で工事を行ったが、建て方から技術不足で思うように進捗しなかった、おまけに建て方の最中に兄弟の訃報が入り県外へ行く、建て方の最中に中途半端で御施主様には大変申し訳ないが現場を後にした。そんな現場でしたがご夫妻から御理解していただき何とか完成することが出来たが、引き渡しの後まもなくして台風が接近してきた、それ程大きくない台風でしたが、風通しの良いこのすまいは、横殴りの雨に逢い最悪の雨漏りがした、すぐに行って原因を調べたら板金と壁との間が怪しい、そこを直したがまだ雨漏りは止まらない、暴風の時だけ漏るとのことで御施主様ご主人と屋根裏に上がって見ると、軒裏の換気口から入っているようで半分つぶした、今度こそ大丈夫と思っていたが又台風が接近して、じわり水染みが発生した、直ぐに駆けつけ本当に申し訳なく謝罪をして漏水箇所を見て原因調査をしてみたが直ぐにわからず、高圧洗浄機で壁等に噴射しても雨漏りがしない、しかし台風の時だけ必ず漏る、やっと見つかったのがサッシの開き戸のラッチの穴から入っているのが解った、それを直して今度こそ大丈夫だろうと思った、そして台風が来るたびにこちらから状況を聞く、何度か台風が来て漏水しなかったので安心していたら、ある年強い台風が接近して夜中に水染みの電話があった、又かと思いながら直ぐに駆けつけてすごい暴風の中で原因を調べた、この強い台風で雨漏りは2~3棟あったので手分けして現場に行った、私はこの現場で申し訳ない状態の中、御施主様自ら暴風の中で調べた、相当時間が経った後、壁に薄いヒビが入っているのが解った、御施主様と確認してヒビが入った箇所を測定、夜の暴風の中では手直しが出来ないので、夜明けに来ることを了承して帰ることにした、あくる日に再び現場に数人で行ってみると昨夜のヒビがなくなっているのです、寸法まで取って帰ったから位置がわかるが肉眼ではどう見ても解らない、暴風雨の強さを改めて知った。最初の雨漏りから相当年月が経った、最後は足場をかけてきちんと塗り替え全面吹付を行い、バルコニーもFRPも上塗りをかけて詫びた。その後は御施主様のご主人と釣り友達になり何回も一緒いった、また奥様からは長引いて失態を犯したにもかかわらず、色んなことで随分かわいがってもらった、夜中に行くと雨漏りの最中でも決まって夜食を出してくれた、本当は罵声が飛んできてもおかしくない状態、雨漏りが解決できた後も随分お邪魔した、そして色んなことを指導してくれた、仕事の紹介も何件か頂いた、御厚情に授かったその奥様が昨年急に逝去された、たまに顔を出しているでまさかと思った、知らせを受け当時入院中であったので退院して伺った、奥様のお骨の前で御心経を唱えるも感極まる、いつも心の支えになってくれた御施主様である奥様に心から感謝しているし、ご冥福を衷心よりお祈りしています。




すまいてとつくりて

どうせ創るのならば、真剣に良いものを造ってほしいと社員に何時も云ってきた、良い物とは何か、一口で云えばそれはすまい手が『安心して住める』ことです。安心とは強度があり安全な快適な居住空間・低価格それに飽きのこないエレベーション等、すまい手が健康で安心して居られる住まいづくり、それを理解して頂き、すまい手とつくり手との信頼関係が生まれ、お互い感謝の気持ちでこの関係が永遠に続くのです、ある方は子供を紹介してくれたり、ある方は親を紹介してくれたり、ある方は知人を紹介してくれたり、いろんな方たちからの紹介は我が社にとって何よりも本当に嬉しい事なのです、このすまい手の人達の紹介がなければ、我が社の存在は難しくなる。実際に住んでいるし、我が社のことも良く知っている、すまい手の紹介は全てにおいて一番安心できるのです、他社では裁判だたになっている会社も沢山あると聞く、おかげで我が社はそれがないから嬉しいのです。アルプの御施主様コンセルジュのすまい手の皆さん、そしてフジマルマルシェのすまい手の皆さん、ゴルフコンペ・感謝デーや新年会に参加してくれるすまい手の皆さん、それに病気や怪我に対してはドクターのすまい手の方達には健康管理で大変お世話になっています、私自身も5名の専門医の方たちに今もお世話になっています。皆さん方には本当に心から感謝して居ります、この素晴らしいすまい手とつくり手の良い関係がず~と続くことを心から望んでいます。

ある日突然

自然素材に拘る我が社で,自然素材100%の珪藻土塗り壁を高価ではあるが所かまわず使用してきた、20数年前の珪藻土塗り壁は大分で2社だけとメーカーから云われた、全部の壁に使用するのは我が社だけ、それだけメーカーは注目してくれた、2~3年経ち珪藻土の調湿効果や消臭効果それに、微生物を分解する等住空間の空気が非常に良いと住まい手の方から好評を得た、そしてある日突然珪藻土塗り壁に1~2年経って『カビ』が生えたのです、珪藻土を練る時に何かが混入したか解らないまま塗り替えていったが、今度は他の現場からも出始めた、即メーカーに相談したが御社だけですと云われた、今までと練り方も変えていないのにカビが生えた、全棟調査した結果ある2年間だけのすまいにカビが生えていた、さすがにメーカーも来てくれた、そして上塗りの珪藻土を提供してきたが半年も持たずにカビがまた生えた、メーカーと葛藤したが理由が解らないまま、営業マンは変わり上司が変わり、もうどうしようもない時間は過ぎるだけ、このメーカーは責任を取り切らない、もうメーカーを変えようと思った、同等の調湿効果のある安全なものを探した、稚内珪藻土を使った福岡のメーカーが見つかり直接行って確かめた、データーも自社と大学のデーターも出ていた、見ると良い数値だった今使っているのはこの福岡のメーカーです。大変なのが≒30棟、2,000~2500万は実質かかるこの後始末、メーカーが保証してくれないから、我が社でやらなければならないが、これをすぐに塗り替えることは会社が破産してしまうから出来ない、カビを取り大分大学で有毒などの検査をしてもらう、幸い死滅しているのでこれ以上は増えないし体に害はないというがデーターでした、そこでカビが生えた現場の御施主様にお願いした、全棟いっぺんにできない必ず手直ししますということで了解を頂いた、そして昨年中に殆ど手直しが終わったと左官班長から聞いた、6年ぐらいかかった塗り替えが終わり感謝の気持ちを沢山頂いた、やっと肩の荷が下りた、何も言わずに待ってくれた御施主様に心から感謝しています。自然素材は身体や環境に良いが使い方を間違えれば大変なことになるのです、珪藻土の白は何時まで経っても真白なのです、本当に美しく調湿効果や消臭効果・微生物の分解等半永久に保つのです。*先日亡くなった近ちゃん達がこの珪藻土の手直しをしてくれた、近ちゃんも生前このカビの生えた珪藻土を気にしていた、すべて終わったので安堵したと思う。